5.火山ガス、物理化学的手法による噴火の短期予知と減災

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 火山ガス(火山から発せられる気体)には、主に以下の4つの種類があります。

 

 このうち殆ど無害なのは水蒸気だけです。殆ど、と言ったのは、この水蒸気が原因で事故になる事もあるからです。火山の噴気が白く見える場合、水蒸気が多く含まれています。ただ、高温の場合が多いので、近づくと火傷をする危険性がありますし、呼吸もしにくくなります。また、視界もかなり悪くなります(特に寒い冬場の日など。夏でも山頂は寒いですから、夏も注意です)。このため、火山に行くときは、観光地であっても手すりや看板が見えなくなる場合が頻繁に起こりますから(噴気よりも、山霧が多いですから)登山・観光共に、足元・運転などに気を付けて下さい。

 

 さて、上記の4つのガス、火口からしか出ないわけではありません。山腹に噴気孔があったり、湖や池の底から出ていたり、山体とその周辺の(目に見えないような)割れ目から出ていたりします。そしてガスは移動し、空気より重いガスはくぼ地などに(特に風のない日は)溜まりますから、火山から離れていても注意が必要です。

 

 火山ガスの中でも、ある範囲内であれば 体で感じる事の出来る(しかし危険度が高い)のは二酸化硫黄(亜硫酸ガス)と硫化水素の2つです。それぞれの特性を覚えておきましょう。


 以下の三宅島・阿蘇山の噴火とガスに関するスライドは指定教科書でも詳しく扱われている内容ですので(一部、最近の新聞記事の引用などもありますが)、以下は授業中に使ったスライドだけを載せますね。

 

 今年の連休頃からニュースを騒がせているのが箱根ですが、ここは元々火山ガスでも有名な所です。


 昔は鉱山の坑道内の有毒ガスのチェックにカナリア(鳥)が使われていました。以下の動画は、1926年のアメリカの鉱山で小さな籠に入ったカナリアを使い、(二酸化炭素ではなく)一酸化炭素の有無をチェックしている様子です。カナリアの方が敏感とはいえ、一緒に倒れちゃったら元も子もないのでは?

 

 インドでは最近までカナリアが有毒ガスのチェックに使われていたようです(以下のビデオ)。


 ハワイ島・キラウエア火山の溶岩観測でも上の写真はまだ良い(比較的安全な)方です。以下のビデオの後半では、わずかに周りより温度の低い溶岩の区域に(耐火服を着込んで)へばり付き、計測を行ってる学者さんをヘリコプターから見下ろすシーンが出てきます。あんな危険な場所で計測を行うなんて、無茶過ぎです!

 

 伊豆大島ではGPSの他、固定式(常設)のレーザー測量計で土地の隆起・変動などを1 mm 以下の精度で 常時計測しています。以下は大島の外輪山から中央火口丘(三原山)の間の変動を測る常設のレーザー測量計です。横に立っているのは千葉大の学生さんです。


 ↓2000年に有珠山が噴火した際には持ち運び式の簡易レーザー測量系が有珠山を取り囲むようにあちこちに設置され(それでも精度は1 mm単位)、大活躍しました。詳しくは指定教科書の有珠山の章をご覧ください。


おまけ

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