地球科学英語

English and Communication Skills for Earth Scientists

第8~11回:マインドマップをはじめとする アイデアの 創出・整理法

 

 

後期(10月初め)にトニー・ブザン(上のビデオの方)と バリー・ブザン 共著の 以下の指定教科書を購入したら直ぐに、自分でどんどん先を読み初めて下さい。予習をしてから授業に臨んでいる、という前提で授業を進めます。マインドマップ自体については、簡単なので手短にしか触れません。他の代表的な手法も紹介しますので、TPOに応じて、自分に一番合った方法を使い分けて下さい。早いうちに色々と試してみると、学習・仕事・アイデア整理の効率が良くなり、ますます『できる人』『要領の良い人』になっていきます。そんな色んな手法の中でも、マインドマップは世界中で(近年は日本でも)人気のある手法です。

ザ・マインドマップ
トニー・ブザン,バリー・ブザン
ダイヤモンド社

 

この指定教科書(マインドマップの公認テキスト)は簡単で実用的な本なので、楽に読めます。授業では批評(書評を含む)や、アイデアをまとめた後のライティングなど、実践的な物から始めます。

 

 

マインドマップは基本的には手書きです。紙と鉛筆さえあれば、何処でも描けますし、簡単なマインドマップなら小さな紙切れや紙ナプキンの裏で十分です。手書きの短所は、やり直したい時に、毎回初めから新しい紙に書いたり、部分的に修正したい時でも消しゴムを使わなくてはならず、ペンや色鉛筆を消しにくい、イラスト・挿入画を最初から描きなおすのが面倒な事です。

 

ソフトを使うとこういったマインドマップの描き直しや修正が簡単にできます。加筆修正の他、配置を変えたり、色を変えたり、写真や図の(ファイルからの)挿入、テキストや文書・Excelファイルの添付、リンク貼りも簡単に出来ます。下書きのマインドマップを作り、それを修正し、目的に応じていろんなバージョンのマインドマップを作ったり、少しずつ作ってアップデートするなど、簡単に出来ます。

 

 

ソフトを使う時に欠点となりうるのは、マインドマップをちょっと書きたい時に、毎回コンピュータを起動させ、ソフトを開かなくてはならない事です。最近のソフトはスマートフォンやiPadでも閲覧・修正出来るようになっているので、この問題も大分緩和されましたが、将来はソフトも様々なモーバイル・ディバイスで使えるようになり、さらに便利になると思います。

 

トニー・ブザン氏の公認のソフト、iMindManagerを使うと、フリー(無料)の体験版がありますので、お勧めです。手書きとソフトの両方を使い、それぞれのメリット・デメリットを体験して下さい。以下のリンク先からダウンロード出来ます。

 

http://www.thinkbuzan.com/jp/

 

手書きとソフトをTPO、目的・場所などに応じて上手く使い分ける事が出来るようになると、アイデアの創出・整理・まとめが楽しくなり、学びも遊びも仕事も楽しくなります。

 

また、この授業では、英米の地球科学の教育番組(BBC, PBSなど)を鑑賞し、英文の報告書と比較しながら、批評(Critical Thinking)を行います(レポート課題あり)。

 

 

アイデア 創出・整理 のための他の手法

 

マインド・マップに限らず、とにかく書き出して(あるいは描き出して)見る事です。そうすると脳の負担が減り、自分の考えが視覚化できます。

 

全体が俯瞰できる、という点では、Mind Map より強いのが、ホワイトボードを使う事。自宅にホワイトボードがある人は少ないですが、大学の各研究室や教官室には大概置いてありますし、会社にもありますね。会社でも大学でも(学生でも)、発表・プレゼンの質疑応答に(中には面接の最中に)ホワイトボードを使う事(自ら、あるいは質問者から使うように指示される事)もありますし、上手い講演者はスライドの代わりにホワイト・ボードだけを使って上手く講演する方もいらっしゃいます。質疑応答の時に限らず、書き始めると、以外とアイデアが浮かんできます。この良い例が今年の夏の邦画、『ロボジー』の大学の大講義室でのシーンです。下の予告編のビデオには出てこないので、映画を見てない方はレンタルして観ると良いですよ。

 

 

以下のホワイトボードを使ったアイデア創出のビデオは見事! もともと考えて置いてデモ用に描いている事は明らかですが、描くスピードと正確さが凄い!ここまで来ると、もうアート中のアートです。普通の方には、ここまで出来る必要はありませんが、見ておくと、ホワイトボードも馬鹿に出来ないものだ、と感心し、日常の空間と情報社会との関係に対する世界観が変わりますよ。

 

 

では、ホワイトボードを使う機会のない方はどうするか?オフィスだろうと、自宅だろうと、壁にアイデアを書いた紙などをどんどん貼ったり、動かし貼り直したり、修正を行う事です。Post it や、貼り直しの出来るマスキング・テープと紙を使うと楽に行え、正しく使えば壁を汚さずに済みます。実際、警察や探偵などはそうやってホワイトボードと壁を組み合わせ、すべてを書き出し(張り出し)、全体を俯瞰しながら真犯人を追及していくのです。

 

このアイデア創造と空間との関係を重視したGoogle社、社員の快適度で世界一によく選ばれていますが、世界中の Google オフィスの多くで、家具やインテリアに気遣い、見た目から快適にするだけでなく、壁には床から天井まで広がるホワイトボードを連続的に用意し、そこに社員各自がお絵かき・落書きの要領でアイデアを書いたり、資料をマグネットで貼ったり、Post Itを張り付けたりして、個人、あるいはチームでアイデアを創出しているのだそうです。出版社の編集者や、アニメ製作者、映画業界でも良く見られるシーンです。

 

 

一方、携帯性やモービリティーを重視するのであれば、マインドマップ(手書きでもソフトでも)が便利です。自宅、研究室など、ホワイトボードや壁を使える場所や時間を覚えておき、普段はマインドマップ(など、紙・ノートなどで出来るもの)、必要ならばホワイトボード・壁を使う、というのが多くの方にとって現実的だと思います。もちろん、マインドマップをホワイトボードに書くのも良いですよ。

 

2009年12月14日の記事(マインドマップの絶好例:プレゼン・展示用の最終版)

 

あと、ホワイトボードが適しているのは数人のグループに見せる場合です。プロジェクターとコンピュータを用いれば、手書きソフトやタブレットで描きながら、ホワイトボード以上の大きさでスクリーンに同時に投影できますし、マインドマップも手書きソフトだろうと、iMindMapのような専用ソフトだろうと、大人数でスクリーンを見ながら話し合い、会場の全員参加型の話し合いやアイデアの出し合い(Brain Storming)を上手く行うことが出来ます。 

 

関連記事


2009年11月18日の記事(アニメ・映画構想のためのストーリーボードの使い方)

 

2010年11月28日の記事(ホワイトボードを使ったミーティングとレイアウトの例)

2010年11月30日の記事(ホワイトボードやコルクボードの欠点と架空・バーチャルなコルク・ボードのアプリ)